日米友好100周年を記念し、昨年オバマ米国大統領から贈られた世田谷区立二子玉川公園(世田谷区玉川1)のハナミズキが初めて開花した。
世田谷区立二子玉川小の「第2世代」ハナミズキも開花(14日13時頃)
同木は、2012年に野田首相(当時)とオバマ大統領がワシントンD.C.で会談した際に発表した「日米共同声明:未来に向けた共通のビジョン」の中で、安全保障協力、経済および文化・人的交流の分野での日米関係の強化・拡大を目指す「協力イニシアチブ」の一環として寄贈が決まったもの。
この「友好の木~ハナミズキ・イニシアチブ」は、1912(大正元)年に当時の尾崎行雄東京市長が桜の苗木6040本を米国へ寄贈したことに端を発する。昨年は、1915(大正4)年にタフト米国大統領から40本のハナミズキ(白)の苗木が返礼として贈られたことから芽生えた交流から100周年を迎えたため、両国の「永続的な友好の象徴」としてオバマ大統領から東日本大震災の被災地を含む日本全国各地へハナミズキ3000本、そのうちの53本が世田谷区へ贈られた。
世田谷区とハナミズキの縁は深く、同区内にある都立園芸高校には1915(大正4)年に寄贈された「第1世代」のハナミズキ1本が現存するほか、区立二子玉川小学校正門近くの一角には2000年2月にタフト大統領のひ孫であるボブ・タフトさんより贈られた「第2世代」の紅白ハナミズキがある。
世田谷区へ贈られた同ハナミズキは、昨年4月の同園開園式典後に保坂展人区長とカート・トン米国政府アメリカ大使館首席公使、二子玉川小学校の児童18人らによって植樹された。今年は「第3代世代」ハナミズキが植樹されてから初めての開花となる。
二子玉川の「シンボルツリー」と指定されているハナミズキは、駅前通り(国道246号)や玉電線路跡地などへも植樹されており、毎年4月29日の「みどりの日」には地域の町会、商店街や商業施設などが協賛し「花みず木フェスティバル」を開いている。